東京大学社会科学研究所の研究者が、自身の研究について、専門用語にとらわれず、日常の言葉で語り合う番組です。学術的なテーマを扱いつつも、リラックスした雰囲気でお届けします。論文では触れられないような研究への想いや背景も、少しずつご紹介したいと思います。 ----- 配信:毎月第2、第4火曜日夕刻(予定) ----- カバーアート:S. Terazawa
最新エピソード
#13-02「国境を越える環境問題と法――裁判以外の紛争解決とは」(加藤紫帆准教授・後編)
【今回のトピック】 今回は、東京大学社会科学研究所准教授の加藤紫帆先生をお迎えした後編です。 「企業が国境を越えて活動するとき、誰がその責任を問うのでしょうか?」 日本企業が関わるインドネシアの石炭火力発電所建設をめぐり、現地の農民や漁民が環境破壊を訴えた事例を取り上げます。裁判ではなく、OECDの仕組みを利用した話し合いによる紛争解決が試みられました。 なぜ裁判ではなく、司法の外での解決が選ばれたのでしょうか。そして、こうした仕組みにはどのような限界があるのでしょうか。 後編では、加藤先生が国際司法・抵触法に関心を持ったきっかけや、今後注目する国際的なサプライチェーンと企業活動の規制についても伺います。 グローバル化する企業活動と、それに追いつこうとする法。 国境を越える時代に、法律は企業の責任をどこまで問えるのか。 ぜひお聴きください。 #抵触法 #国際私法 #比較現代法 #多国籍企業 #企業の社会的責任 #グローバル化 #OECD ----- 話し手:加藤紫帆 東京大学社会科学研究所比較現代法部門准教授。専門は国際私法・抵触法。 名古屋大学大学院にて博士(法学)を取得。広島大学大学院社会科学研究科准教授、東京都立大学大学院法学政治学研究科准教授を経て、2023年より現職。 https://researchmap.jp/zfn 聞き手:井関竜也 東京大学社会科学研究所助教授。専門は比較政治学・世論研究。 2016年京都大学法学部卒業、2021年京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了。 日本学術振興会特別研究員(DC1)、京都大学大学院法学研究科特定助教を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/tatsuya_iseki1993 ----- 東京大学社会科学研究所(ISS)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga -----
#13-01「国境を越える環境問題と法――抵触法の世界への招待」(加藤紫帆准教授・前編)
【今回のトピック】 今回は、東京大学社会科学研究所准教授の加藤紫帆先生をお迎えします。 「国境を越えた事件は、いったい“どこの国の法律”で裁くのでしょうか?」 国際離婚や越境的な環境汚染など、国境を越えて起こるさまざまな問題。こうした個人や企業間での民事紛争では、「どこの国で裁判をするのか」「どこの国の法律を適用するのか」という問題が生じます。 前編では、国際私法・抵触法を専門とする加藤先生に、ザンビアの鉱山による環境汚染や、東日本大震災後の「トモダチ作戦」をめぐるアメリカでの訴訟など、具体的な事例を通して、国境を越える環境損害をめぐる民事紛争を法がどのように扱うのかについて伺います。 外国の裁判所で、日本の法律を使って裁判することもある――。 意外と知らない「国境と法律」の世界を、ぜひお聴きください。 【キーワード】 #抵触法 #国際私法 #比較現代法 #環境汚染 #原子力事故 #国際民事紛争 #法律と社会 ----- 話し手:加藤紫帆 東京大学社会科学研究所比較現代法部門准教授。専門は国際私法・抵触法。 名古屋大学大学院にて博士(法学)を取得。広島大学大学院社会科学研究科准教授、東京都立大学大学院法学政治学研究科准教授を経て、2023年より現職。 https://researchmap.jp/zfn 聞き手:井関竜也 東京大学社会科学研究所助教授。専門は比較政治学・世論研究。 2016年京都大学法学部卒業、2021年京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了。 日本学術振興会特別研究員(DC1)、京都大学大学院法学研究科特定助教を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/tatsuya_iseki1993 ----- 東京大学社会科学研究所(ISS)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」を理念に、日々研究を進めています。 https://.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga -----
#12-02「地域の力をデザインする ― 人・地域・未来をつなぐ」(加藤孝明特任教授・後編)
【今回のトピック】 今回は、東京大学生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授の加藤孝明先生を再びお迎えします。 「安全なまちは、どのようにつくられるのでしょうか。」 後編では、加藤先生が提唱する「地域安全システム学」の考え方や、その研究がどのように地域のまちづくりへ生かされているのかについて伺います。 地域の安全は、建物や道路などの物理的な条件だけで決まるものではありません。人々の暮らし方や地域コミュニティ、社会とのつながりなど、さまざまな要素が重なり合うことで、災害への「脆弱性」は形づくられています。そうした目に見えないリスクを科学的に可視化し、行政や地域住民が対話を重ねながら、より安全で持続可能なまちを築いていくための研究とは。 加藤先生が提唱する「防災もまちづくり」という視点から、地域の力を引き出し、未来へつながる地域づくりのヒントについても語っていただきました。 #防災 #地域安全システム学 #都市工学 #まちづくり #災害 #減災 #脆弱性 #地域づくり --- 話し手:加藤孝明 東京大学生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授。専門は地域安全システム学。 東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院工学系研究科修士課程修了、工学(博士)。東京大学工学部総合試験所助手、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻助手、同助教、東京大学生産技術研究所准教授を経て現職。 2019年度に特任教授として社会科学研究所に着任。 https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/research/staff/takaaki-kato/ 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#12-01「まちづくり原点~地域と向き合う姿勢」(加藤孝明特任教授・前編)
【今回のトピック】 今回は、東京大学生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授の加藤孝明先生をお迎えします。 前編では、地域安全システム学を専門とし、自然災害リスク評価や災害シミュレーション、減災・復興まちづくりを研究されている加藤先生に、ご自身の研究の原点や、現在の研究スタイルに至るまでの歩みについて伺います。 「死んだらどうなるのだろう」と考えた小学生時代の経験から、物理学との出会い、そして都市工学へ。都市は「儲かるか」「美しいか」だけではなく、「正しいか」という視点から考えるべきではないか――。その問いが、防災研究へとつながっていきました。 また、研究室の中から都市を眺めるだけでなく、自ら地域へ飛び込み、葛飾区でのまちづくり活動を通じて研究を深めてきた加藤先生。現場に出たことで見えてきたことや、研究者としての新たな発見についても語っていただきます。 研究と実践を往復しながら、「将来の世代に、当時の人たちは知恵があったと言われるような地域づくり」を目指す加藤先生。その研究哲学と、防災・まちづくりへの思いをぜひお聴きください。 #防災 #地域安全システム学 #都市工学 #まちづくり #災害 #減災 #脆弱性 --- 話し手:加藤孝明 東京大学生産技術研究所教授・社会科学研究所特任教授。専門は地域安全システム学。 東京大学工学部都市工学科卒業。同大学院工学系研究科修士課程修了、工学(博士)。東京大学工学部総合試験所助手、東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻助手、同助教、東京大学生産技術研究所准教授を経て現職。 2019年度に特任教授として社会科学研究所に着任。 https://www.iis.u-tokyo.ac.jp/ja/research/staff/takaaki-kato/ 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#11-02「賢い鉱夫生活:賭博、逃走、不正!?それでも義理堅い鉱夫たち」(森本真世准教授・後編)
【今回のトピック】 後編となる今回は、社会科学研究所の森本真世准教授を再びお迎えし、1900年代初頭の炭鉱の人事日誌に残された、鉱夫たちのさらに生々しい日常に迫ります。 給料日には多くの鉱夫が欠勤し、賭博に興じる者もいれば、クビになったのに名前を変えて働こうとする鉱夫までいるーー。 鉱夫たちはなぜ企業の思うようには働いてくれなかったのでしょうか。企業は、賭博や不正、逃走、他炭鉱による鉱夫の引き抜きにどのように対応していたのでしょうか。 一方で、同僚の婚礼や同僚家族の葬儀には多くの鉱夫が仕事を休むなど、仲間とのつながりや義理を大切にする姿も記録されていました。 企業の管理記録から浮かび上がるのは、「不規律な労働者」という単純なイメージでは語れない、鉱夫たちなりの生活の秩序や価値観です。 危険で過酷な仕事と向き合いながら、彼らはどのように働き、休み、遊び、人とつながっていたのでしょうか。 100年以上前の炭鉱夫たちの「賢い鉱夫生活」をぜひお聴きください。 #日本経済史 #炭鉱 #労働史 #一次史料 #労務管理 #歴史研究 #社会科学 【参考資料】 「麻生藤棚第二坑における管理の実態:「日誌」の分析」(麻生グループ150周年プロジェクト委員会編)『麻生百五十年史』株式会社麻生、806-809頁、2023年2月。 「危機対応と共有信念:明治期における鉱山技師・石渡信太郎を事例として」、東大社研・玄田有史・飯田高編、『危機対応の社会科学 上 ―想定外を超えて』、東京大学出版会、217-239頁、2019年11月。 「過渡期炭鉱業の労働市場と労働組織-筑豊麻生炭鉱における鉱夫の募集と管理-」、『社会経済史学』、第81巻3号、127-149頁、2015年11月。 ----- 話し手:森本真世 東京大学社会科学研究所准教授。専門は日本経済史。 2016年に東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)取得。東京大学大学院経済学研究科助教を経て、2017年に東京大学社会科学研究所に着任。2021年より現職。 https://researchmap.jp/morimotomayo 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#11-01「賢い鉱夫生活:明治後期の炭鉱夫、働くのは月に10日?!」(森本真世准教授・前編)
【今回のトピック】 今回は、社会科学研究所の森本真世准教授をお迎えします。 ご紹介いただくお話は、その名も『賢い鉱夫生活』。炭鉱労働をテーマに、明治後期に操業されたある炭鉱の人事日誌を読み解く研究について伺います。 舞台となるのは、1902年から1907年に操業された福岡県筑豊地方の炭鉱。およそ800日にわたって残された人事日誌には、鉱夫の出勤状況、事故や事件、欠勤の理由などが日々記録されていました。 なぜ鉱夫たちは定休日以外にも仕事を休んでいたのでしょうか。五節句やお盆・正月、神事・仏事・軍事など、人々の暮らしのリズムは労働とどのように結びついていたのでしょうか。 一見すると「小ネタ」のような日誌の記録から見えてくるのは、企業が求める働き方と、鉱夫たちが大切にしていた生活リズムとのギャップでした。 歴史資料を読み解くことで見えてくる、教科書には載らない人々のリアルな暮らし。 日本経済史研究の面白さを、ぜひお聴きください。 #日本経済史 #炭鉱 #労働史 #一次史料 #労務管理 #歴史研究 【参考資料】 「麻生藤棚第二坑における管理の実態:「日誌」の分析」(麻生グループ150周年プロジェクト委員会編)『麻生百五十年史』株式会社麻生、806-809頁、2023年2月。 「危機対応と共有信念:明治期における鉱山技師・石渡信太郎を事例として」、東大社研・玄田有史・飯田高編、『危機対応の社会科学上 ―想定外を超えて』、東京大学出版会、217-239頁、2019年11月。 「過渡期炭鉱業の労働市場と労働組織-筑豊麻生炭鉱における鉱夫の募集と管理-」、『社会経済史学』、第81巻3号、127-149頁、2015年11月。 ----- 話し手:森本真世 東京大学社会科学研究所准教授。専門は日本経済史。 2016年に東京大学大学院経済学研究科博士課程修了、博士(経済学)取得。東京大学大学院経済学研究科助教を経て、2017年に東京大学社会科学研究所に着任。2021年より現職。 https://researchmap.jp/morimotomayo 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#10-02「データの向こう側へ。メタデータを通じた知識の共有」(南山泰之准教授・後編)
【今回のトピック】 後編となる今回は、南山泰之准教授を再びお迎えし、「研究データ」の世界に迫ります。 研究データと聞くと、数字やファイルの集まりを思い浮かべるかもしれません。しかし、その一つひとつには、研究者が何を問い、どのような方法で調査し、どのような知識を生み出そうとしたのかという痕跡が刻まれています。 異なる分野の研究者は、互いのデータをどのように理解し、活用できるのでしょうか。社会学、政治学、経済学、さらには他分野の知識をつなぐ鍵となるのが、「メタデータ」と呼ばれる情報です。 なぜ研究データには「いつ、誰が、どのように作ったのか」を記録する必要があるのか。研究データ管理計画(DMP)はなぜ世界中の研究機関で重視されているのか。そして、データを整理することは、なぜ新しい発見や学際研究につながるのか。 データの向こう側にある「知識の地図」を描く南山先生の研究から、これからの研究と知識共有の未来を考えます。 #図書館情報学 #情報組織化 #メタデータ #研究データ #データ管理 #DMP #オープンサイエンス #データ再利用 #データアーカイブ 【参考図書】 ・『オープンサイエンスにまつわる論点 : 変革する学術コミュニケーション』樹村房, 2023年6月, 168頁. ・(インタビュー記事)「始動したJDCat : データインフラの活用が切り開く知の世界(JDCatサロン - データインフラの最前線)」日本学術振興会, 2022年12月. https://www.jsps.go.jp/file/storage/j-di/jdcatsalon/hiromatsu_minamiyama.pdf ----- 話し手: 南山泰之 東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター准教授。専門は図書館情報学、情報組織化。 中央大学法学部卒業後、国立極地研究所情報図書室に勤務。2007–2008年には第49次日本南極地域観測隊に参加。東京大学駒場図書館、東京財団政策研究所、国立情報学研究所での勤務を経て、2025年より現職。 https://researchmap.jp/minamiyama_yasuyuki 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#10-01「情報を整理し、人と知識をつなぐ」(南山泰之准教授・前編)
【今回のトピック】 前編となる今回は、南山泰之准教授をお迎えします。 法学部の学生時代、膨大な文献を前に「どう整理すればよいのか」と悩んだ経験から、図書館情報学の世界へ。国立極地研究所の図書館員として勤務し、第49次日本南極地域観測隊にも参加するなど、ユニークなキャリアを歩んできました。 図書館員の仕事は本を並べることではなく、「情報を整理し、人と知識をつなぐこと」。 利用者が必要な資料を見つけられるようにする目録やメタデータは、どのように作られているのでしょうか。 なぜ同じ資料でも異なる整理の仕方が生まれるのか。情報を分類するとはどういうことなのか。そして、図書館員から研究者へと転じた背景には何があったのか。 情報があふれる時代だからこそ重要になる「情報を整理する力」と、その奥深い世界について伺います。 #図書館情報学 #情報組織化 #メタデータ #キュレーション #データアーカイブ 【参考図書】 ・「デジタル技術でキュレーションを理解する」人文情報学月報第148号, 2023年11月. ・(インタビュー記事)「機関リポジトリとデータアーカイブの接点を探る(JDCatサロン - データインフラの最前線)」日本学術振興会, 2021年3月. https://www.jsps.go.jp/file/storage/j-di/jdcatsalon/minamiyama.pdf ・(インタビュー記事)「なかの人たち : 第9回 南山泰之 様国立極地研究所情報図書室」Jcross, 2017年9月. https://www.jcross.com/plaza/person/post-9.html ----- 話し手: 南山泰之 東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター准教授。専門は図書館情報学、情報組織化。 中央大学法学部卒業後、国立極地研究所情報図書室に勤務。2007–2008年には第49次日本南極地域観測隊に参加。東京大学駒場図書館、東京財団政策研究所、国立情報学研究所での勤務を経て、2025年より現職。 https://researchmap.jp/minamiyama_yasuyuki 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#09-02 中国の「城中村」という名のスラム(丸川知雄教授・後編)
【今回のトピック】 後編となる今回は、丸川知雄教授とともに、中国の「城中村(じょうちゅうそん)」に迫ります。 “都市の中の村”を意味する城中村は、中国の急速な都市化の中で生まれた独特の居住空間です。 農民たちが自らアパートを建て、地方から流入する出稼ぎ労働者に貸し出すことで形成された超高密度の住宅地。 広州や深圳では、多くの低所得労働者を支える重要なインフラとなっています。 一方で、火災リスクや違法建築、突然の立ち退きなど、深刻な問題も抱えています。 それでもなお、多くの城中村が残り続ける背景には、中国経済を支える労働者たちの存在があります。 国家主導の再開発は、都市をどう変えていくのか。 そして、“安価に暮らせる場所”を失った人々はどこへ向かうのか。 中国の都市化と格差、統治のあり方を考える対話です。 #中国経済 #城中村 #中国社会 #都市化 #深圳 #広州 #住宅問題 #移民労働者 #格差 #再開発 #中国研究 #産業経済 【参考】 中国学.com (https://sinology-initiative.com/about/) ----- 話し手:丸川知雄 東京大学社会科学研究所教授。専門は中国経済・産業経済。 東京大学経済学部卒業後、アジア経済研究所での勤務を経て、2001年より東京大学社会科学研究所に着任。2007年より現職。 https://researchmap.jp/read0076925 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#09-01 中国内陸部で発展する再生可能エネルギー(丸川知雄教授・前編)
【今回のトピック】 前編となる今回は、丸川知雄 教授をお迎えします。 世界最大のCO2排出国である中国は、なぜ“再生可能エネルギー大国”へと変貌したのか。 太陽光・風力発電が急拡大した背景、中国内陸部オルドスで進むエネルギー転換、そしてAI時代を支えるデータセンター構想まで。 日本が原発と再エネの間で揺れる中、中国はいかにして巨大なエネルギー産業を築いたのかを読み解きます。 民間起業家による太陽電池産業の誕生、欧米との摩擦、そして2050年脱炭素に向けた世界規模の競争。 丸川教授のご研究を通して、中国経済とエネルギー政策の最前線に迫ります。 #中国経済 #再生可能エネルギー #気候変動 #太陽光発電 #風力発電 #脱炭素 #AI #データセンター #産業経済 【参考】 中国学.com (https://sinology-initiative.com/about/) ----- 話し手:丸川知雄 東京大学社会科学研究所教授。専門は中国経済・産業経済。 東京大学経済学部卒業後、アジア経済研究所での勤務を経て、2001年より東京大学社会科学研究所に着任。2007年より現職。 https://researchmap.jp/read0076925 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#08-02「民主主義と権威主義の境界」(東島雅昌教授・後編)
【今回のトピック】 後編となる今回は、東島教授を再びお迎えし、著書『民主主義を装う権威主義』に迫ります。 中央アジアでのフィールドワークを通じて見えてきた、既存の理論では捉えきれない政治の実態とは。 カザフスタンとキルギス共和国の比較から浮かび上がる、国家と社会の関係。 そして、読者から寄せられた「これは日本のことではないか」という声が示すものとは。 研究の中で感じた喜びや葛藤、そして人とのつながりがもたらす学びとは。 さらに、アウトリーチとしての新書執筆や国際共同研究など、これからの研究の展望にも迫ります。 理論と現場を往復しながら、権威主義を捉え直す対話です。 #政治学#権威主義#選挙#民主主義#中央アジア#フィールドワーク#政治体制変動 【参考図書】 東島雅昌『民主主義を装う権威主義 世界化する選挙独裁とその論理』(千倉書房 2023年) 東島雅昌「為政者はいかに選挙を操作するか」『Voice』2025/08: 64-71 ----- 話し手:東島雅昌 東京大学社会科学研究所教授。専門は比較政治学、権威主義体制、中央アジア政治。 2008年早稲田大学政治学研究科修士課程卒業後、ミシガン州立大学にてPh.D. (Political Science)取得。早稲田大学高等研究所助教、東北大学大学院准教授などを経て、2023年より東京大学社会科学研究所に着任。2026年より現職。 https://researchmap.jp/7000019131 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#08-01「歴史への興味と比較する楽しさ」(東島雅昌教授・前編)
【今回のトピック】 前編となる今回は、政治学者の東島教授をお迎えします。 沖縄にルーツを持つ原体験からはじまり、なぜ「歴史の事実」ではなく「歴史のパターン」へと関心が向かったのか。 大学で出会った政治思想の授業をきっかけに、歴史から比較政治学へ—その転換の瞬間とは。 言語と統計学の重要性、そして中央アジアとの出会いが研究をどう形づくったのか。 アメリカやデンマークでの研究生活から見えてきた、政治と政治学の距離感、そして国ごとに異なる学術のかたち。 現在取り組む「権威主義」研究の最前線にも迫ります。 研究の原点から世界へ—政治を読み解く視点がどのように磨かれてきたのかをたどる対話です。 #政治学#比較政治学#中央アジア#民主主義#権威主義#政治体制変動 【参考図書】 東島雅昌『民主主義を装う権威主義 世界化する選挙独裁とその論理』(千倉書房 2023年) ロバート・A・ダール(中村孝文 訳)『デモクラシーとは何か』(岩波書店 2001年) ----- 話し手:東島雅昌 東京大学社会科学研究所教授。専門は比較政治学、権威主義体制、中央アジア政治。 2008年早稲田大学政治学研究科修士課程卒業後、ミシガン州立大学にてPh.D. (Political Science)取得。早稲田大学高等研究所助教、東北大学大学院准教授などを経て、2023年より東京大学社会科学研究所に着任。2026年より現職。 https://researchmap.jp/7000019131 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#07-01 卒業記念特別編「社会科学から"当たり前"を問い直す」
【今回のトピック】 今回は卒業記念の特別編として、東京大学社会科学研究所の鈴木淳平さんと、附属社会調査・データアーカイブ研究センター助教の塩谷昌之さんをお迎えします。 環境政策をめぐる「左派=積極的」という常識は本当なのか。OECDデータが示した意外な結果から見えてくるのは、経済状況と政策のリアルな関係。そして日本・ドイツ・イタリアの防衛費増額をめぐる世論調査から、左右対立だけでは捉えきれない複雑な構図が浮かび上がります。 さらに、鉄道趣味の歴史をひもとくことで見えてくる、「趣味」という営みそのものの変化。戦前の科学教育や国家との関係から、戦後のより自由で個人的な楽しみへ――身近なテーマの裏にある社会のダイナミズムにも迫ります。 政治と社会、そして人々の日常に潜む“当たり前”を問い直す今回のエピソード。思い込みが少し揺らぐような発見と、新しい視点に出会える時間になっています。二人の若手研究者の興味関心、研究手法、研究結果、そしてこれからの研究まで、ぎゅっと詰まった特別編です。 #比較政治学 #政治経済学 #実証政治学#環境政策 #防衛政策 #世論調査 #文化社会学 #歴史社会学 #趣味研究 #データアーカイブ ----- 話し手:鈴木淳平 東京大学社会科学研究所特任研究員(日本学術振興会特別研究員PD)。専門は比較政治学、政治経済学、日本政治。2024年早稲田大学博士(政治学)取得。早稲田大学政治経済学術院助手を経て現職。 2026年4月1日より駒澤大学法学部政治学科講師。https://researchmap.jp/junpeisuzuki-ps 話し手:塩谷昌之 東京大学社会科学研究所 附属社会調査・データアーカイブ研究センター 助教。専門は文化社会学、歴史社会学。東京大学大学院人文社会系研究科社会文化研究専攻博士取得。東京都立大学人文社会学部リサーチ・アシスタント、東京大学高大接続研究開発センター特任研究員を経て、2024年より現職。 2026年4月1日より東京大学大学院 人文社会系研究科 社会学講座 助教。 https://researchmap.jp/m_shioya/ 聞き手:飯田高 東京大学社会科学研究所教授。専門は法社会学、法と経済学。 東京大学法学部卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。東京大学大学院法学政治学研究科助手、成蹊大学法学部を経て、2015年より東京大学社会科学研究所に着任。2019年より現職。 https://researchmap.jp/read0103258 ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 文章:R. Iwanaga
#06-02「社会科学として法を研究するとはどういうことか」
【今回のトピック】 後編は、東京大学社会科学研究所の飯田高教授を再びお迎えし、現在の研究に迫ります。 個人の選択行動から社会を読み解く理論分析。大規模な民事訴訟データに基づく実証研究。 そして社会科学の方法論をめぐる全所的プロジェクトでの議論。 法学はどのような学問なのか。研究成果を社会へどう開いていくのか。 学問の方法と意義を問い直す対話です。 #法社会学#法と経済学#社会規範#民事法#民事訴訟#実証研究#理論研究 ----- 話し手:飯田 高 東京大学社会科学研究所教授。専門は法社会学、法と経済学。 東京大学法学部卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。東京大学大学院法学政治学研究科助手、成蹊大学法学部を経て、2015年より東京大学社会科学研究所に着任。2019年より現職。 https://researchmap.jp/read0103258 聞き手:鈴木淳平 東京大学社会科学研究所特任研究員(日本学術振興会特別研究員PD)。専門は比較政治学、政治経済学、日本政治。2024年早稲田大学博士(政治学)取得。早稲田大学政治経済学術院助手を経て現職。 https://researchmap.jp/junpeisuzuki-ps ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#06-01「法制度への興味の裏にあるもの」(飯田高教授・前編)
【今回のトピック】 前編となる今回は、東京大学社会科学研究所の飯田高教授をお迎えします。 「法は社会の中にある」—法社会学とはどんな学問なのか。 もともと経済学を専攻していた先生は、なぜ法学へ、そして哲学者や思想家ではなく“ふつうの人々の考え”へと関心を広げたのでしょうか。 法や制度の重みを実感した個人的な経験とは。 法制度と人々の意識のつながりを問い直す対話です。 #法社会学#法と経済学#社会規範#民事法#実証研究 ----- 話し手:飯田 高 東京大学社会科学研究所教授。専門は法社会学、法と経済学。 東京大学法学部卒業後、東京大学大学院法学政治学研究科修士課程修了。東京大学大学院法学政治学研究科助手、成蹊大学法学部を経て、2015年より東京大学社会科学研究所に着任。2019年より現職。 https://researchmap.jp/read0103258 聞き手:鈴木淳平 東京大学社会科学研究所特任研究員(日本学術振興会特別研究員PD)。専門は比較政治学、政治経済学、日本政治。2024年早稲田大学博士(政治学)取得。早稲田大学政治経済学術院助手を経て現職。 https://researchmap.jp/junpeisuzuki-ps ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#05-02「EBPMの基盤となるエビデンスを提供したい!」(近藤絢子教授・後編)
【今回のトピック】 後編となる今回は、近藤絢子教授を再びお迎えし、研究者としてのこれまでの歩みと、今後の研究の展望についてお話を伺いました。 ミクロ経済理論の面白さに惹かれ、研究者の道へ進んだきっかけ、労働経済学の実証分析を志す契機となった出会い。 コロンビア大学で研究に向き合った日々を振り返り、研究生活を支えた指導教員からの忘れられない助言、国際ジャーナルへの掲載という喜び、リーマンショック直撃の厳しいジョブマーケットなど、研究者としての光と影についても率直に語っていただきました。 現実の経済への関心を出発点に、因果推論として問いを立て続けること。 人々の行動と社会制度という視点から、これからの挑戦を展望します。 #経済学#労働経済学#統計データ#社会制度#因果推論 --- 話し手:近藤絢子 東京大学社会科学研究所教授。専門は労働経済学・公共経済学。 東京大学経済学部卒業後、コロンビア大学にて経済学博士号(Ph.D.)を取得。大阪大学、法政大学、横浜国立大学での勤務を経て、2016年に東京大学社会科学研究所に着任。2020年4月より現職。 https://researchmap.jp/read0146724 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#05-01「氷河期世代のイメージと実態」(近藤絢子教授・前編)
【今回のトピック】 前編となる今回は、近藤絢子教授をお迎えし、2025年サントリー学芸賞(政治・経済部門)を受賞した著書『就職氷河期世代 データで読み解く所得・家族形成・格差』についてお話を伺いました。 バブル崩壊後の未曾有の就職難を経験した「就職氷河期世代」は、しばしば「かわいそうな世代」と語られがちです。しかし、こうしたイメージは統計データから見ても本当に正しいのでしょうか。 本エピソードでは、執筆のきっかけや新書ならではの工夫、分析の中で特に印象に残った結果を手がかりに、印象で語るのではなく、統計から社会の全体像を捉える—その重要性をあらためて考えます。 #経済学#労働経済学#就職氷河期世代#統計データ#サントリー学芸賞 【参考文献】 近藤絢子『就職氷河期世代 データで読み解く所得・家族形成・格差』中央公論新社、2024年 --- 話し手:近藤絢子 東京大学社会科学研究所教授。専門は労働経済学・公共経済学。 東京大学経済学部卒業後、コロンビア大学にて経済学博士号(Ph.D.)を取得。大阪大学、法政大学、横浜国立大学での勤務を経て、2016年に東京大学社会科学研究所に着任。2020年4月より現職。 https://researchmap.jp/read0146724 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#04-01 「不妊治療とキャリア、その“両立の壁”を考える」(寺澤さやか助教)
【今回のトピック】 不妊治療とキャリアはどのように両立する? 後編となる今回は、寺澤さやか助教をお迎えし、女性のキャリアと生殖医療の発展がどのように結びついているのかについて伺います。 生殖技術に潜むジェンダーバイアスや、職場に残るジェンダーギャップ、“不妊治療をしている”と知られた途端に評価が変わってしまう構造的問題など、働く女性が直面する課題は少なくありません。インタビュー調査からは、上司の態度の変化や昇進への影響といった、生々しい声も浮かび上がってきました。 さらに、最近注目されている「未婚女性の卵子凍結」についても取り上げます。企業の福利厚生として支援が広がる一方で、その可能性と課題をどう捉えるべきなのか。 キャリアと生殖医療の交差点にある“いま”を、一緒にひもときます。 #産業社会学#不妊治療#ジェンダー#ジェンダーギャップ#生殖医療#労働社会学#教育社会学 【参考文献】 分担執筆 :「第8章 不妊治療と仕事の両立の葛藤をめぐる計量テキスト分析 職種の違いに着目して」 松永伸太朗, 園田薫, 中川宗人『21世紀の産業・労働社会学 : 「働く人間」へのアプローチ』ナカニシヤ出版 2022年 「「不妊治療と仕事の両立」研究の課題と展望: 医療・雇用の領域におけるジェンダー・バイアスの交差に着目して」『日本労務学会誌』25(2) 56-69. 2024年 ----- 話し手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka 聞き手:新藤麻里 東京大学社会科学研究所助教。専門は家族社会学・比較社会学・韓国社会研究。 2013年ソウル大学国際大学院韓国学専攻修士課程修了、2020年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士後期課程修了。 東京大学社会科学研究所学術支援専門職員、特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/marishindo ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#03-01 韓国の親子関係の独自性とライフコースの変容(新藤麻里助教)
【今回のトピック】 韓国の親子関係の独自性とは?若者のライフコースは何に影響され、どのように変化してきたのか? 今回は、新藤麻里助教をお迎えし、研究テーマである韓国の若者のライフコースと親子関係について伺います。韓国留学の経験を通して、なぜこのテーマに関心を持つようになったのか、そしてどこに研究としての面白さがあるのかを語っていただきます。 また、親から若者への支援の種類によってその影響の仕組みがどのように変わるのか、そして親の支援が若者の就職や結婚にどのような形で作用しているのかについても深掘りします。さらに、最近気になっている新しい問いや、今後取り組みたい研究テーマについてもお話しいただく盛りだくさんの回です。 #家族社会学#若者のライフコース#日韓比較#韓国社会研究#比較社会学#親子関係#世代間支援 【参考文献】 「韓国の若者のライフコースと親子間支援 成人期移行における困難と家族主義の影響」勁草書房 2025年 ----- 話し手:新藤麻里 東京大学社会科学研究所助教。専門は家族社会学・比較社会学・韓国社会研究。 2013年ソウル大学国際大学院韓国学専攻修士課程修了、2020年東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士後期課程修了。 東京大学社会科学研究所学術支援専門職員、特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/marishindo 聞き手:寺澤さやか 東京大学社会科学研究所助教。専門は産業労働社会学・教育社会学、ジェンダー。 2006年同志社大学経済学部卒業後、出版業界に勤務。その後、2022年に東京大学大学院教育学研究科博士後期課程単位取得退学。 日本学術振興会特別研究員(DC2)、東京大学社会科学研究所特任研究員を経て、2024年4月より現職。 https://researchmap.jp/terazawasayaka ----- 東京大学社会科学研究所(社研)には、法学・政治学・経済学・社会学の研究者が集い、「開かれた社会科学を日本から」 を理念に、日々研究を進めています。 https://jww.iss.u-tokyo.ac.jp/ ----- 音声編集:A. Kawamata 文章:R. Iwanaga
#02-02 有権者目線の理想の憲法とは?憲法の正統性を考える(ケネス・盛・マッケルウェイン教授 後編)
【今回のトピック】 日本国民は現行憲法をどう捉えているのか? 後編となる今回は、前回に引き続き Kenneth Mori McElwain 教授をお迎えし、現代の国民意識を深く掘り下げていきます。時代とともに価値観が変化するなか、有権者は現行憲法にどの程度満足しているのか。そして「憲法の正当性」とは何を意味するのかを考えていきます。 さらに、教授が進める最新の研究やサーベイ実験を手がかりに、国民意識をどのように測定できるのか、多くの人々が望む新たな権利とは何かといったテーマにも迫ります。日本国憲法の正当性を改めて問い直し、憲法改正をめぐる今後の議論のあり方を考える回です。 #憲法#日本政治#憲法改正#国民意識#比較政治#世論調査#80年憲法#民主主義 【参考文献】 2022.『 日本国憲法の普遍と特異 -その軌跡と定量的考察-』千倉書房 https://www.chikura.co.jp/category/select/pid/1121 2025. 因果推論で探る『理想の憲法』― データが映す市民との距離感」『法学セミナー』2025年12月・2026年1月号 847号, 21-25 https://www.nippyo.co.jp/shop/magazines/latest/2.html 2021. “The Proposer or the Proposal? An Experimental Analysis of Constitutional Beliefs.” Japanese Journal of Political Science 22(1):15-39 (with S. Eshima and C. Winkler) https://doi.org/10.1017/S1468109921000025 2024. “ Constitutional Design Preferences: An Experimental Approach.” International Journal of Constitutional Law 22(3), 680-709 (with S. Eshima, A. Takahashi, C. Winkler) https://doi.org/10.1093/icon/moae052 ----- 話し手:ケネス・盛・マッケルウェイン(Kenneth Mori McElwain) 東京大学社会科学研究所教授。専門は比較政治(政治制度論・政党政治)。 1999年プリンストン大学公共国際関係学部卒業、2005年スタンフォード大学政治学博士後期課程修了。 スタンフォード大学講師、ミシガン大学政治学部助教授を経て、2018年東京大学社会科学研究所准教授、2019年3月より現職。 https://researchmap.jp/kennethmcelwain 聞き手:井関竜也</p